円周率とユークリッド空間

タイトルがこの記事の主なコンテンツなのだが、円周率はユークリッド空間に対して定まる量なのだろう、という推測と同じことを主張しているサイトの紹介をする。

その主張をしているのはこちらの裳華房のサイトだ。裳華房は大学の理系の教科書を扱う出版社。

空間で円が定義できるためには、空間に距離が入っていて欲しいだろうし直径と円周の比がすべての「円」に対して一意に定まる必要がある。

裳華房のページで紹介されている『円の数学』の1章が詳しそう。

Quoraのポストで球面での「円周率」を議論している。ポストを見るのが早いが、一応解釈をメモ。

球面上では円周率(円周と直径の比)は定まらない。一意性が無いことを示す。

大円の長さが$L$の球面上で直径$L/2$の円を書く。この円は大円なので、導出される「円周率」は$2$である。

直径$L$の円は一点(中心の対蹠点)なので「円周率」は定まらないというか、$0$というかに」なる(一点の長さの定義に依存する)。これで証明は終了。

直径を大きくすると円周は$0$と$L$の間で振動する。したがって、「円周率」は$0$に収束することがわかる。